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目覚めの春
立春も過ぎ、梅や桜の花も咲き始め、徐々に日照時間も伸びています。
厳しい寒さが相変わらず続いてはいるものの、確実に春の足音が聞こえるこの頃です。
春は、冬がなければ有り得ません。
木の葉が枯れ落ちることがなければ新たな生命の誕生はないように、人生においても古い自分が無くならなければ新たな自分は生まれません。
「古い自分」とは何でしょう?
自分の判断や行動を方向付け規制している固定観念や信念、視野・意識の広さ、感性や直観力・洞察力の鋭さや深さ・・・
恐らくは、こういったものに変化がなく旧態依然としていれば、それは即「古い自分」として本来の自分を覆い固める「殻」(別の言葉で表すと「エゴ(偽我)」とも言えます)となり、生きる喜びが感じられなくなってしまうことでしょう。
人の1日は1年間が凝縮した春夏秋冬のようにも感じます。
古い自分が夜(冬)に死に、翌朝(春)新たな自分が生まれるような。
昨日よりも今日、今日よりも明日と、日々グレードアップされた新たな自分として生まれ変わる・・・
これこそが退屈知らず・不安知らずの、常に瑞々しく新鮮な本来の生き方だと思うのです。
インドの古典では1万3千年・2万6千年周期で宇宙の季節が変わると言われており、正に今がその季節の変わり目。
それは正に冬から春へ・・・
宇宙の一部である我々人間一人ひとりの意識も、冬(眠り)から春(目覚め)へ移行する時期のようです。
「科学の進歩」で、人体は約60兆個の細胞と100兆個の細菌と水の集合体であること、そしてそれらを造り成している「物質」の最小単位である素粒子はもはや「物質」とは言えないエネルギー体であることが分かってきました。
さらにその素粒子は観察者がいなければ存在できず、観察者が見ることによって現れ、また、観察者の「意識」によって形状が変わることまでもが明らかになってきました。
では、「自分」とは・・・すべてを認識している、忽然と在る「自分」とは一体誰であり何なのでしょう?
春の足音を聞いて、宇宙全体が我々の目覚めを促し、サポートしてくれていることを深く感じる次第です。